当社は、多くの人々が利用する鉄道の安全で正確な輸送を確保するための工事を施工する重大な責務を負うとともに、鉄道電気工事の施工に携わる企業としての社会的使命を担っています。
東日本大震災で被災した常磐線および山田線は、現在も一部区間で不通となっていますが、一日も早い全線開通の実現に向けて復旧工事が進められており、当社もその施工に従事しています。
2017年2月には、常磐線復旧工事の本格化に伴い、福島県広野町に現場作業員の工事用宿舎を建設し、ここを拠点に現在も復旧作業が行われています。
また、2016年8月に北海道への台風上陸により土砂崩れと橋梁の流出被害を受けた根室線のうち、当社は新狩勝信号場~新得駅間において災害復旧工事に従事し、2016年12月の運転再開に貢献しました。この工事により当社にJR北海道から感謝状が贈呈されました。
当社は、社員の防災意識の向上を図るため、毎年9月の「防災の日」に合わせ、全社で防災訓練を実施しています。
本店および各統括本部の合同訓練では、首都直下型地震を想定した避難訓練を実施し、広域避難場所への社員の避難誘導や避難場所での点呼等を行ったほか、午後からは上野消防署による救急処置訓練を実施し、AEDの使用方法、心肺蘇生および止血方法等、社員30名が受講しました。
こうした救命講習の積極的な推進と応急救護技術の普及啓発に貢献した活動が認められ、上野消防署から感謝状が贈呈されました。
当社は、自衛消防訓練の一環として、上野消防署主催の自衛消防活動訓練コンクールに毎年参加しています。
このコンクールは、上野消防署管内の各事業所の自衛消防隊が日頃の訓練成果を披露する場として毎年開催されており、今年は上野恩賜公園噴水広場にて22事業所26チームが参加し、当社からは1チーム(3名)が参加しました。
今後もこのような訓練活動への参加を通じて、地域の防災活動に貢献してまいります。
当社は、社内業務の効率化と生産性向上を目的として、総合経営情報システム「トーマス」を2016年7月に刷新しました。
2014年から開発を進めてきた新システム「トーマスⅣ」では、個人端末の性能向上と通信環境の改善、各業務システムの利便性向上が図られ、利用環境が大幅に改善されたほか、高い免震性能を備えた社外のデータセンターにサーバ群を配置する等、大規模災害への対策も実施しています。
当社は、職場環境の改善と業務の効率化を目的として、岩手県盛岡市内にNDK盛岡ビル(東北支店盛岡支社)を建設しました。
このビルは、旧盛岡支社の建物の老朽化に伴い、新社屋の建設および移転が計画され、2016年9月に完成した新たな事業所です。
事務所内は、事務室や会議室、仮眠室等を配置して、社員が働きやすい環境となっているほか、屋外での作業がしやすいよう敷地内には十分な広さを持つ資材置場や駐車場を確保しました。
当社は、PCB廃棄物の適正な管理と処分に取り組んでいます。PCB廃棄物は人体に有害な「特定有害産業廃棄物」に指定されており、2027年までの処分が法律で義務付けられています。
今年度は、埼玉県内と大阪府内の事業所で保管していたPCB廃棄物(高圧トランス、コンデンサ)をそれぞれ委託処分し、PCB廃棄物を保管する事業所は千葉県内と大阪府内の2箇所となりましたが、何れも処理申込の手続きが完了し、処分待ちの状態となっています。
今後もPCB廃棄物の適正処理を推進してまいります。
当社は、インドネシアとアメリカ(ニューヨーク)において、それぞれの現地へ社員派遣と現場の技術指導等を行いました。
インドネシアについては、ジャカルタ首都圏ブカシ線の鉄道電化プロジェクトにおいて、ブカシ線(マンガライ~ブカシ~チカラン駅)を電化・複々線化する電車線工事の施工スーパーバイザーとして、2016年8月まで社員を派遣し資材調達等を行いました。
また、アメリカのニューヨークについては、地下鉄の路線にて電力貯蔵装置のフィールドテストを行うため、社員を派遣し機器の搬入・設置および試験調整等の支援を行いました。
当社は、人材育成を経営の最重要課題の一つと位置付けています。
千葉県柏市にある中央学園は、業界屈指の屋外・屋内実習設備を完備した教育施設であり、当教育施設は、東京都の認定職業訓練校(NDK技術学園)の認定を受けており、社員研修はもちろんのこと、鉄道事業者、協力会社、同業他社等の人材育成・教育の場として広く利用されているほか、企業や団体等からの要望により施設内の見学等も実施しています。
海外からの見学者も受入れており、2016年7月にはカンボジア労働職業訓練省の方々が視察されたほか、10月には独立行政法人国際協力機構(JICA)のODA事業の一環として、インド貨物専用鉄道公社(DFCCIL:Dedicated Freight Corridor Corporation of India Ltd.)の方々が中央学園を視察され、電気体感実習室をはじめ鉄道関連の各実習設備、屋外実習線、安全ルール展示室等を見学されました。
また、2017年2月には柏市消防局の方々が火災調査研修の一環として中央学園の各施設を見学され、消防局の研修に協力した功績により、柏市消防局長から感謝状が贈呈されました。
当社は、社会貢献活動の一環として、地域の清掃活動に参加しています。
2011年4月より東京都台東区が主催する大江戸清掃隊に団体登録しており、毎月一回、朝の始業時間前に社員のボランティアによる、会社周辺の清掃活動を実施しています。
今後も地域の美化に少しでも貢献できるよう活動を続けてまいります。